顔広し。


 

 

 

 

 

 

楽しかった学園生活ももう終わり。
僕達は忍術学園を卒業した。
卒業生のほとんどは就職先を決めていたが僕は優柔不断のせいか、まだ就職が決まっていなかったのでとりあえず実家に帰ることになった。
その途中。

「覚悟おおっ!!」
「?」

刀を持った見知らぬ男にいきなり襲われた。
大したことなかったので、適当に道に転がしておいた。

別の日。
小さな村に立ち寄った。

「あ、あ、貴方様はっ!!」
「?」
「お前たち、すぐに宴の準備をしろ!」
「はいっ!」
「ようこそ、おいでくださいました。その節は本当に…」
「?」

村を挙げて歓迎された。
身に覚えがない歓迎を受けるのはかなり悪い気がしたが、あまりに村人たちが喜ぶので結局言い出せないまま流されてしまった。


また別の日。


道に男が倒れていたので、介抱した。

「う、う〜ん…」
「気付きましたか?」
「う…あ…あああっ!!お前はっ!!」
「?」
「頼む!殺さないでくれ〜!たぁ〜すけてくれ〜!!」

「………………。」



 

 

 

 

 

 

三郎。お前どこで何やってるんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 


あとがき

いわゆる多重人格の初期症状にこういうのがあるらしいです(意識がない間に人に会ってるから)
それからヒントを得て作りました。三郎と雷蔵は卒業後も相変わらず仲良しで相変わらず双子だといいなあ…。
あと、なんか雷蔵ができない子みたいになっておりますがそんなことないですよ!(必死)